鍼灸漫画

守ってあげたい―鍼灸師・診子の初恋の感想【漫画】

人それぞれ、様々な理由で鍼灸専門学校、鍼灸大学に通っていると思います。

女性鍼灸師の渦森診子は就職して働いていた映画配給会社がつぶれ、路頭に迷っていた時に鍼灸師だった祖母のことを思い出していました。女でも一生できる仕事かなと思い、鍼灸専門学校に入学

一方、男性鍼灸師の御影祐太は大好きな野球を怪我でできなくなり、それでも野球に関わる仕事がしたいと思い、スポーツトレーナーもできる鍼灸師の専門学校に入学。

そんな2人の物語なのだけれど、実際に東洋医学の話や渦森診子が開業した治療院に患者さんがやってきたりして物語は進んでいきます。

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参照:「守ってあげたい―鍼灸師・診子の初恋」1巻

渦森診子にしても御影祐太にしても一番好きなものを諦めた挫折組なんですね。私が通う鍼灸学校は年齢層も本当にばらばらで、スポーツをやっていて怪我でできなくなった人。

普通に会社員をしていて、ある日、鍼灸の道に進もうと決意する人。本当に様々な志を持って入学する人たちが多いです。

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参照:「守ってあげたい―鍼灸師・診子の初恋」1巻

私も鍼灸学校で自然治癒力の話を聞きましたが、人間の身体って本気で治したいと思うのならば、身体は良い方向に動くのではないかと感じます

もう自分はダメだとか。終わりだとか。毎日、悲観しながら生きていれば、心も身体も蝕まれていきますから。

女性が主人公ということもあり、鍼灸だけの物語で終わりません。どちらかと言えば、恋愛要素の強い鍼灸漫画でした。実際に鍼灸専門学校は、3年間クラス替えもせずに実技や座学を学ぶ環境化にあるため、恋が芽生え、何組かの同級生カップルが生まれる場合もあります。

私の通う鍼灸の専門学校は男女比で言うと、男性の方が多く、女性の方が少ないです。しかし、鍼灸師をやるのは女性の方が有利だと言われています。

学校の先生も言っていましたが、男性鍼灸師ひとりだけで開業しない方がいい。必ず女性スタッフもいた方がいいと話していましたね。私も女性の鍼灸師の方が何かと有利だと思っています。

将来、鍼灸の道に行きたいと考えている人。鍼灸がどんな世界なのか少しでも知りたい人。すでに鍼灸学校に在学していたり、鍼灸師として働いている人。守ってあげたい―鍼灸師・診子の初恋を1巻完結でさくっと読むことができます。

著者の高橋由佳利さんは、鍼灸専門学校、鍼灸院、鍼灸師の方に漫画取材をした上で、この作品を描いています。鍼灸の漫画が世に出回ることで、少しでも鍼灸を知らない人たちに知ってもらえるきっかけのひとつになれば嬉しいですね。

今後も鍼灸の漫画を読んだら紹介していきたいです。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。